gegege88 发表于 2016-3-10 14:50

女帝

女帝 女帝――

 強く、美しく、そして気高い……そんな馬がいた。まさにこの称号を冠するべき存在、その名は『エアグルーヴ』

 獲得したG1タイトルこそ2つだが、圧倒的な安定感と牡馬相手にG1を勝ったことや、最後の競り合いで牡馬に抜かれても抜き返すという勝負根性は、ファンの胸に強烈な印象を刻み込んだ。
 また、母娘2代オークス制覇という偉業も、彼女の経歴に花を添えている。

 産まれた次の日に、伊藤雄二調教師が『これでシンボルがあったら、間違いなくダービー馬だ!』と衝撃を受けたらしい。

 デビューからその能力をいかんなく発揮し、連帯率100%という驚異的な安定感を誇っていた。クラッシク戦線はこの馬が主役と言われていた。
 年明けの桜花賞とトライアルに勝利するも、その後熱発で桜花賞を回避する。
 この時のエアグルーヴは、力はあるが運を引き寄せられずに獲り逃すという、ちょっと残念な馬だった。

 そして迎えたオークス。
 母のダイナカールも制した大一番で、これ以上の獲り逃せないと言う覚悟で臨んだ。
 レースは途中で不利を受けるも、力強い末脚を繰り出しそのまま先頭でゴールを駆け抜けた。彼女にとって初の戴冠であり、母娘2代での制覇達成の瞬間でもあった。

 この後も勝ち負けを続け、秋の天皇賞を手中に収める。
 落鉄や骨折での着外を除けば、全て3着以内に入ると言う抜群の安定感で、確実に馬主に賞金を、ファンには配当金をもたらす馬だった。
 牡馬にも引けを取らない勝負根性と、鋭く突き抜けるような末脚は、まさに彼女自身を現していた。

 競争成績だけを見るなら、G1馬としては平凡かもしれない。
 だが、彼女が女帝と呼ばれたのは、レース内容やその立ち居振る舞いにある。
 前述したように、牡馬相手に一歩も引けを取らない死闘を演じるなど、牝馬にあるまじきと言われそうなほどの苛烈な一面を持ちながら、カメラの前ではポーズをとり、自分が一番きれいに見えるように振る舞ったと言う面があった。

 荒々しさと優美さ、その2つを兼ね備えていたからこそ、彼女は競馬史に残る名馬と言われるのかもしれない……。


 エアグルーブのエピソード
 伊藤調教師曰く、『従順な優等生』
 鞍上の指示に鋭く反応し、反抗することがなかったと言う。

 入厩当時は気が荒く、調教担当の厩務員を振り落すこともあったとか。
 デビューが近くになるに従って、気性の荒い面はなくなっていった。

 現役時代、厩舎では『グル』と呼ばれていた。
 エアは冠名で他にも同じ馬がいるため、グルーヴを短縮したと言われている。
 ちなみに『グルーヴ』は、わくわくさせると言う意味。

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