米国三冠
米国三冠 世界各国の三冠でも、その過酷さが際立つのが米国三冠。全てダートの1900～2400で開催される、チャンピオンシリーズともいうべきレース。全てダートなのはもちろん、集まる馬たちもアメリカ屈指の実力馬たち。
価値としては、欧州三冠にも引けを取らない。
・米国三冠
対象レースは、ケンタッキーダービー、プリークネスステークス、ベルモントステークスの三つ。現在までに12頭が達成。最近では、アメリカンファラオが達成しましたね。実に37年ぶりの快挙でした。
日本の三冠と似ていて、ケンタッキーダービーが最も価値があるレースとされています。残りの二つが、それを追う形で価値が高いレースとされています。
アメリカのホースマン達の憧れであり、一生に一度しかチャンスが無いのも日本と同じ。違うのは、レースとレースの間隔が極端に短いと言うこと。3レースを約一か月で終わらせるので、能力のほかに回復力まで試されるという、まさに究極の三冠レース。
・米国牝馬三冠
ニューヨーク牝馬三冠とも言われています。
対象レースは、エイコーンステークス、コーチングクラブアメリカンオークス、アラバマステークス。現在までに8頭が達成。最近達成したのが93年と言うことと、牝馬三冠の価値も高いので、まだまだ三冠牝馬出現の可能性は高いと思います。
また、牡馬の三冠レースと違い、レースごとの開催日程にもある程度の余裕があるのが特徴。女性に優しいのは、競馬でも同じということだろうか?
すでに三冠が形骸化した欧州とは違い、ホースマンの憧れであり目標にされている。そのため、能力がある馬は積極的に挑戦してくるので、これからもレースの価値は高い所で維持されていくでしょう。
牡馬の三冠は前述した通り、超過密日程での強行軍。能力だけでは勝ちきれず、運だけでも勝ちきれない。身体能力と運を兼ね揃え、さらに驚異的な回復力を持つ馬のみが三冠馬の栄光に輝ける。
ある意味では、世界最強という称号に、最も近いのかもしれない。
ダートメインと言う環境でありながら、パワーとスピードを高いレベルで獲得したアメリカ競馬は、近代競馬の発祥の地と言っても過言ではない。
特に、アメリカンサラブレッドがもたらした血統は、日本競馬の歴史を塗り替えるほどの名馬を多数輩出してきた。それがスピード競馬という、近代式競馬を広げていき、その影響で長距離レースはその影を潜め、少しずつ価値を落として行く事となった。
これから先、アメリカンブラッドの時代は続くと思われる。広がりゆくスピード血統に対し、さらに飛躍するためにはどうするべきか……それこそが、ホースマン達が抱える今後の課題となっていくのではないだろうか？
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