欧州三冠
欧州三冠 三冠馬と言えば、最強馬の証。でも、国によって価値が違うってご存知でしたか?
今回は、欧州の三冠についてお話ししたいと思います。
・欧州三冠
英ダービー、KGⅥ世&QES、凱旋門賞を制覇した馬に与えられる称号。正確には『欧州3大レース制覇』と言います。まぁ、日本では欧州三冠で通ってますが。
この3つを制覇したのは、現在二頭。ミルリーフとラムタラのみ。
英ダービーが3歳限定に対して、残りの二つが古馬も混じってのレースとなるため、達成は非常に難しい。
ちなみに、生涯成績で三つを取る事でも、欧州三冠は達成できる。
ここからは、欧州各国での三冠についてです。
ただし、ほとんどが形骸化し、現在ではほとんど価値のないものとなっています。
・英国三冠
英2000ギニー、英ダービー、英セントレジャーを指す。
現在までに15頭が誕生してますが、すでに形骸化していることもあり、この先誕生するかどうかは非常に怪しくなっています。
欧州競馬と言えば、重厚なスタミナとパワーで深い芝を走る競馬が特徴でした。レースも中距離~長距離レースが多かったのですが、近代競馬になるにつれスタミナよりスピードと言う流れになり、三冠目の長距離レース『英セントレジャー』の価値が低下。それと同時に、英国三冠自体の価値も低下しました。
現在では、英ダービー後は欧州三冠へと向かうのが一般的となっています。
・英国牝馬三冠
英1000ギニー、英オークス、英セントレジャーを指す。
現在までに9頭が達成しているが、こちらも今後現れるかは不明。理由は英国三冠の価値低下に加え、英セントレジャーが性別混合であるため。
同じ条件なら、欧州三冠路線へと向かう馬がほとんど。
・アイルランド三冠
愛2000ギニー、愛ダービー、愛セントレジャーを指す。
現在までに2頭が達成しているが、こちらも今後達成馬が出る可能性は極めて低い。三冠レースの価値が低下しているのに加え、愛セントレジャーが古馬にも開放されたことにより、三冠自体が機能していない事が原因の一つ。
・アイルランド牝馬三冠
愛1000ギニー、愛オークス、愛セントレジャーを指す。
達成馬は未だになし。恐らく今後も現れないでしょう。
・フランス三冠
仏2000ギニー、仏ダービー、ロワイヤルオーク賞を指す。
現在までに2頭が達成。ただし、こちらも今後現れる可能性があるとは思えません。三冠の価値低下もありますが、レース自体もG1としては格が高い方ではないので、狙ってとると言うことがほとんどないからです。
ロワイヤルオーク賞が古馬に解放されているのも、原因の一つになっています。
・フランス牝馬三冠
仏1000ギニー、仏オークス、ヴェルメイユ賞
現在までに7頭が達成。こちらは、最後の三冠が2008年と新しいので、達成する馬が現れる可能性は、他の三冠レースに比べれば高い。
ヴェルメイユ賞は、現在古馬にも開放されている。
日本やアメリカと違い、国単体での三冠制覇は大した付加価値にならないため、牡馬での三冠達成は今後ほぼ皆無と言っても過言ではない。さらに、仏国以外は三冠最終のレースが牡馬牝馬混合レースなので、斤量の差はあれど牝馬にとっては圧倒的に不利な条件となる。
どちらかと言うと、一部のレースに価値が集中している状態、それが現在の欧州競馬事情と言ったところ。
ただ、脈々と受け継がれてきたスタミナ血統が、近代スピード競馬への移行することへの大きな枷となっているのは否めない。強引にスピード血統を被せていくだけでは、欧州血統の枷を外すことはできないし、競走馬自体の価値も低下させてしまいかねない。
受け継がれてきたスタミナとパワーを、近代競馬にどうアジャストしていけるかが、今後のポイントとなる。
どちらにせよ、現在の欧州競馬の立場的は、非常に苦しいと思われる。
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